No.425
2008-12-08
育英基金構想
494 船の旅・考
493 「キャタピラー」
492 急がば回れ!
491 三浦哲郎の歳月
490 未完絶筆 良寛
489 女優というもの
488 「クロッシング」
487 ペシャワール会 中村哲
486 独楽吟
485 6月15日に考える
484 究極の分かち合い
483 思い出袋
482 浦河べてるの家2
481 経営者人材
480 「茜色の空」
479 「嗚呼 満蒙開拓団」
478 追悼・井上ひさし
477 ホスピス・ものがたりの郷
476 拉致家族会
475 ものがたり診療所
474 実朝忌
473 地域金融
472 日韓併合100年
471 「逝かない身体」
470 春近し
469 みすず書房
468 イサム壮行会
467 労働市場の改革を!
466 天上大風
465 ベーシックインカム
464 捨てる心地よさ
463 「カティンの森」
462 回想の魔術
461 ノンエリートの社会空間
460 「普天間」を乗り切る
459 光州の記憶
458 死者よ来たりて
457 ビジネス・インサイト
456 率直な疑問
455 自己愛に沈む若者
454 続・演劇の力
453 演劇の力
452 「こどものその」
451 農業政策の分岐点
450 抱きしめたい8月
449 “こころ”という代物
448 不良少“女の一生”
447 湯布院と博多祇園山笠
446 男おひとりさまの老後
445 ふるさときゃらばん公演
444 名古屋市に注目!
443 トップ人事と秘話
442 バロン・サツマ
441 「グラン・トリノ」
440 「パンデミック」
439 後輩X君へ
438 すべてが廃虚に
437 「法然と親鸞」
436 「ムサシ」
435 ヒトを選ぶ
434 闇社会・京都の影
433 笑うしかないか
432 ラジオと映画
431 通訳から作家へ
430 「生き急ぐ」内村剛介
429 携帯を忘れた旅
428 1枚の賀状から
427 “がん”からの生還
426 2人の恩人との別れ
425 育英基金構想
424 レッドクリフ
423 アパの真相
422 無冠の車椅子
421 画家 木下晋
420 科学者たちの楽園
419 救急精神病棟
418 紅とんぼ
417 極道記者
416 機先を制する
415 新・脱亜論
414 浜口陽三・南桂子
413 朝の靴音
412 “友川カズキ”を贈る
411 コンベンションビジネス
410 キューバ
409 信長
408 横付けサービス
407 脱・脱ダムと新幹線
406 ポスト消費社会
405 黒山もこもこ
404 ふり返る勇気
403 吹田事件
402 伏木・没落旧家
401 「じゃあな」




 月に1,000円、年間で12,000円、これを10年続ける同窓生が1,000人いると、基金は1億2000万円になる。このくらいのことが、わが同窓会でできないわけがない。こんな投稿が富山中部高校同窓会誌“神通会会報”に載った。投稿の主は桝田酒造4代目の桝田隆一郎君。ハーバード大学の例に触発されてのもの。10月に発行された36号である。1万8000部で、年2回の発行。次号は来年2月末となっているのだが、どういうわけか、この編集の助っ人作業が回ってきた。
 15年間担当された同会事務局・太田さんの退任に伴うもので、会報編集もひとりで担ってこられた。この際だから、広報を組織化し、リニューアルを図り、同窓会活性化と会費の納付率も高めたいという源八郎会長の意向で、広報委員会がスタートした。頼まれれば引き受けてしまう、断り切れない気の弱さを呪いつつ、はてさてと思い悩んでいるが、半面楽しんでしまおうという魂胆もある。
 こんな時代状況では、どんな組織でも問題点を明らかにしつつ、解決の方向が決まれば、小さなことから真剣に取り組むことだ。浮上は往々にして小さなきっかけから始まる。「着眼大局 着手小局」の実践といっていい。小さなことには、疑心暗鬼も宿りにくい。だから無心にやれるという利点もあるのだ。
 さて、着眼大局着手小局だが、我田引水を恐れず語ろう。基本的なところは、団塊世代からロスジェネ世代へのエールにしたい。団塊勝ち逃げという汚名をこの際に晴らそうではないか、ということ。その媒体として、神通会会報を位置づける。したがって、積極的な情報収集、情報発信を図ることはもちろんだが、出会いの機会も増やしていきたい。その中で、次なる世代に、生き方や、ビジネスでの助言、ヒントをつかんでもらおうというもの。
 その具体策として、次号トップで、育英基金構想の実現を訴える。2020年に創校100周年となるので、格好の目標だ。贖罪として月1,000円、10年継続、1000人目標は受け入れてもらえるだろう。卒業生の留学資金にしてもいいし、自立したい学生への奨学資金でもいい。変な条件は付けずに、自由に惜しげもなく使いたいものである。「施して語らず、享けて忘れず」だ。
 余談となるが、思い出すのは高校生に限定したAFS(アメリカンフィールドサービス)で、同期4人がアメリカへの留学を果たしている。「え、なぜ」と思ったのを記憶しているが、そんな制度を知る由もなく、どんな経緯があったのか聞くこともなく、らち外だと思っていた。大学を卒業する頃になって、小田実の「何でも見てやろう」で、とにかくアメリカなるものをこの目で見てみたいと思うようになった。フルブライト奨学制度を知ったのもその時である。国際感覚をいつ身につけたらいいのか、そんなチャンスをどうつかむか。学生でもそうだが、社会人であっても活用できる制度があれば、もっと情報が開かれていていい。地場産業を担う自営業であっても、国際感覚が必要不可欠となっている。
 不況またよし、といったのは松下幸之助だが、そんな開き直りも必要である。学校の同窓会然り、家族でも、町内会でも、地域でも、職場でも、あらゆるところで“縁のプラットホーム”ができるとすれば、不況またよしである。視点を変える、スピードを変える、生き方を変える、自らをチェンジしないでは生き残れない。そんなきっかけを作り出すのがプラットホームだ。「YES WE CAN」「YES YOU CAN」「YES I CAN」。
 師走となり、そんなこんなであわただしい。一番の気がかりは、97歳の父親の食欲である。嚥下機能が落ちてきており、誤嚥に最大の注意を払わねばならない。その上での食事ということだから制約を受けるのだが、経口での食事にこだわって、その生を全うすることを選んだのである。ハーゲンダッツの一匙でも喉元を過ぎるとホッとする。

 
 

301434